悩める介護士
こんな風に思っていませんか?
僕は介護施設で10年ほど働いた経験から様々な看護師さんとお仕事をしてきました。
ほとんどの看護師さんは体調を気遣ってくれたりアメちゃんやお煎餅をくれたりなどとても優しく接してもらっていました。
しかし稀に介護士のことを見下しているかのように偉そうな態度をしている看護師さんもいました。
今現在、そんな嫌な看護師に悩んでいる人もいるかと思います。
しかし、このまま放っておくと自分のメンタルが壊れて病んでしまったり退職せざるを得なくなってしまうかもしれません。
こんな最悪な事態は避けたいですよね。
そこで本記事では・・。
- なぜ介護士を見下すような態度をとる看護師がいるのか?5つの原因
- 介護士を見下す嫌な看護師への対処法7つ
- いじめやパワハラに発展してしまった時の対処法
- 看護師からの攻撃で病んでしまった心の守り方
こんな内容をご紹介していきます。
この記事を読めば・・。
看護師との接し方や自分がどのように仕事をしていけば良いのか分かる
↓
介護士と看護師の人間関係が改善する
↓
結果、働きやすくストレスのない職場環境が手に入る。
こんな未来が手に入ります。
ぜひ最後まで読んでご自身の介護のお仕事にお役立てください。
もくじ
なぜ介護士を見下す看護師が存在してしまうかというとこんな理由があるからです。
- 医者が最上位で看護助手が最下位という医療カーストの考えが抜けていない
- 介護士よりも看護師の方が資格取得の難易度が高いから偉いという思考がある
- 介護士よりも看護師の方がより専門的な知識や技術を持っているから偉いという思考がある
- 介護士よりも看護師の方が給与が高いから偉いという思考がある
- 看護師は介護士に指示を出す立場だから偉いという思考がある
先にお伝えしておくと、介護施設において介護士よりも看護師の方が立場が上なわけではありません。
介護士と看護師は上下関係ではなく、役割が違うだけで同じ立場で働いています。
しかし、以下の理由から一部の看護師は自分の方が偉いと思い込み介護士に対して見下すような行動を起こしてしまいます。
介護施設に勤めている看護師は病院で経験を積んできた看護師が大半です。
ですので介護士を見下している看護師は、病院特有の縦社会の考え方が抜けていないのです。
この図の様に病院では【医者→看護師→看護助手(介護士)】という序列になっています。(あくまで一例)
介護士を見下している看護師は、この考えをそのまま介護施設に持ち込んできます。
そのため介護士を見下すような偉そうな態度を取ってしまうのです。
介護士よりも看護師の方が資格を取るのが大変です。
そのせいで『看護師の方が上位職=偉い』という風潮を生んでしまっています。
・専門学校2年→資格取得【費用:100~200万円】
・福祉系高校→国家試験→資格取得【一般的な高校の学費と同程度】
介護士のおよそ90%は実務経験を3年積みながら実務者研修を受講して資格取得を目指しています。
費用もおよそ10万円程度で済みます。
一方で看護師は・・。
・高校を卒業→看護短期大学3年→国家試験→資格取得【費用:400万円】
・高校を卒業→看護専門学校3年→国家試験→資格取得【費用:250万円】
看護師も高校を卒業していれば最短3年で取得可能です。
しかし介護士と違い、必ず学校で学ばなければいけない点や難易度が高く費用も高い事が資格取得のハードルを上げています。
この通り資格取得にかかる時間や費用など比べると圧倒的に看護師の方が大変です。
つまり、『看護師の方が資格を取るのが大変=看護師は上位職=看護師の方が偉い』という風潮になってしまっています。
もうひとつの理由として挙げられるのは『専門性』です。
看護師は介護士にはない医療的で専門的な知識や技術を持っています。
しかも看護師は学校で介護の知識も同時に学んでいます。
ということは・・。
- 介護士ができることは看護師もできる。
- 看護師にしかできないことは介護士にはできない。
という構図が成り立ちます。
介護現場で良くある例としては・・。
- たん吸引をする場合、介護士は咽頭の手前の口腔内だけしかできない。→看護師はさらに奥までたん吸引が可能。(特養の場合)
- 薬の管理は介護士にはできない。→看護師はできる。
- 介護士は採血や点滴はできない。→看護師はできる。
など看護師にしかできない仕事が多くありますよね。
この介護士にはない専門性が介護士よりも看護師の方が立場が上という風潮を生んでしまっています。
『介護士よりも看護師の方が給与が高い』のも間違った風潮を生んでしまっている理由の1つです。
実際に令和2年介護従事者処遇状況等調査結果の【介護従事者等の平均基本給額の状況】を見てみると
基本給 | |
介護士 | 18,2260円 |
看護師 | 235,460円 |
という違いがあります。
これを月収と年収換算してみると・・。
- 【月収】53,200円の差
- 【年収】638,400円の差
これくらいの収入の違いがあります。
これだけ収入の差があると介護士よりも看護師の方が偉いと感じてしまう人がいても不思議ではありません。
よしあき
『看護師は介護士に指示を出す立場』です。
ですので『指示を出す人=立場が上』という考え方になりがちです。
例えば・・。
- 看護師が介護士へ服薬の指示をする。
- 看護師が介護士へケアの指導をする。
などです。
もちろん立場が違うだけで看護師の方が偉いわけではありません。
しかしながら、指示を出す方が偉いという勘違いのせいで介護士の事を見下すような態度を取る看護師が出てきてしまうのです。
まとめるとこんな感じ。
- 医者が最上位で看護助手が最下位という医療カーストの考えが抜けていない
- 介護士よりも看護師の方が資格取得の難易度が高いから偉いという思考がある
- 介護士よりも看護師の方がより専門的な知識や技術を持っているから偉いという思考がある
- 介護士よりも看護師の方が給与が高いから偉いという思考がある
- 看護師は介護士に指示を出す立場だから偉いという思考がある
悩める介護士
そんな悩みに以下で答えていきます。
- 看護師に見下されないようにプロ意識を持って介護を行う
- 看護師から指摘されたことは一度飲み込んで反省すべきところは反省する
- 報連相を小まめに行いたくさんコミュニケーションを取る
- 職種が違うので考え方も違うということを理解する
- 介護士と看護師がお互いに不満が溜まっていることを話す機会を設ける
- お互いが高齢者のためという目的に向かっているチームだと考える
- 介護施設の人間関係で悩まない知識を身に着けよう
まずは看護師に見下されないように介護士としてのプロ意識を持って仕事を行うようにしましょう。
介護士は特に資格がなくても就業可能なので知識や経験がなくても働くことができます。
しかし、看護師は看護学校で厳しい実習を行い、命に直接かかわる医療の現場で様々な経験を積み重ねてきた人たちです。
そんな医療のプロから見ると、高齢者の命や生活を預かっている責任を感じられない姿勢で仕事を行っていると「なんだあの介護士は?」とナメられるのも仕方のないことです。
ですので
- 高齢者の命や生活は自分たちにかかっているという責任をもって仕事をする。
- 一生懸命に介護の仕事に打ち込む。
など、プロの介護士としての自覚を持って仕事を行うようにしましょう。
そうすれば看護師からナメられて見下されることもなくなっていきます。
ちなみに看護師と介護士間でトラブルになるタネとしては介護士の
- 知識不足
- 相談不足
- ケアの雑さ
が原因になることが多いです。
- 水分を飲んでもらうのは大事だと説明したにも関わらず、どうすれば飲んでもらえるかという努力や相談すらしない。
- 排泄介助の時に同じ手袋を使いまわしていたり、汚染された尿取りパットを直に床に置くなど衛生面への意識が薄い。
- 体位交換を適切にしていなかったり、排せつ介助後に拭き残しがあったりなどケアの雑さで後の医療的ケアが増える
このような日常で起こりえることから看護師は介護士の仕事に対する意識を見ています。
ぜひこの点に注意して介護の仕事を行っていきましょう。
看護師から見下されるような言い方で指導されると
怒る介護士
と思いますよね。
ですが、そんな嫌な言い方で指導されるということは
悩める介護士
と冷静に振り返ってみることも大事になってきます。
見下されるような言い方をされるということはそれなりの理由があるということ。
その理由を、一旦冷静になって飲み込み改善していくことで信頼され看護師と良い人間関係を作っていくきっかけにもなっていきます。
よしあき
また、プロ意識を持って介護の仕事を行っていく上で、介護と看護間でしっかりとした報連相を行っていくことも重要です。
なぜかというと、高齢者の情報を小まめに伝えてくれる介護士は看護師から信頼されるからです。
高齢者に何か変化があっても看護師に報告しなかった場合、「しっかり高齢者のことを見ていないのかな?」と不安がられてしまいます。
しかし、例え高齢者の小さな変化であっても看護師に報告することで早期発見や早期治療を行うことができますよね。
そうすることで「あの介護士さんは高齢者の小さな変化も見つけてくれる優秀でプロ意識を持った人なんだ」と思われて信頼感アップに繋がります。
- ○○さんのお尻がちょっと赤いです。
- いつもより水分の飲みが悪い気がします。
- 最近拘縮が少し強くなった様な気がします。
こんな感じで、小まめに報連相を行うことで看護師との会話や接点が増えていきます。
ですのでどんどん看護師に情報を投げていきましょう。
ちなみに会話や接点が増えることも良好な人間関係を構築していくのに役に立ちます。
人間は良く接するものに対して好感を抱く生き物です。
よしあき
ですので看護師との人間関係に困っている介護士さんは
小さなことでも小まめに報連相をして看護師との会話を増やしていく
ということを実践してみてください。
そうすれば看護師からの信頼度がアップし、介護士としてプロの意識を持ってやっているんだなと感じさせることができます。
介護士と看護師はお互いが別の専門職ですので意見が食い違う場面が多々あります。
しかし、職種が違うので意見も違って当然だと理解しておきましょう。
こう思っておくと看護師との余計なトラブルも避けることができます。
- 介護士は高齢者の生活を支援する
- 看護師は高齢者の健康を守る
こんな役割の違いがあるので当然ながら意見も違います。
介護士 | 看護師 | |
仕事の目的 | 生活の支援をする | 健康を守る |
仕事内容 | 食事・入浴・排せつ などの介助 | 体調の管理・予防 医療的な処置 介護職員への指導 |
指示 | 受ける側 | 指示する側 |
医療的専門性 | △ | 〇 |
例えばおやつ一つにしても
- 介護士→生活の楽しみを提供するためにおやつを出すべきだ。
- 看護師→糖尿病だからおやつは出さないべきだ。
など両者筋が通っていても意見が食い違うことがしばしばあります。
しかし、看護師は高齢者の健康を守ることが仕事なので介護士と意見が違うのは当然です。
しかも、看護師は介護士に指示を出す役割も持っています。
ですので・・・。
怒る介護士
ではなく
悩める介護士
と理解することが大事です。
こうすることでお互いの理解が進み、介護と看護間の信頼度アップに繋がっていきます。
ちなみに意見が割れて納得がいかなかった場合は一度介護施設の理念に立ち返って検討してみる方法がおすすめです。
理念はいわば職員共通の目標ですので一番摩擦が少なく皆が納得する結果が得られる方法になります。
介護士と看護師間の仲が悪い場合、一度お互いに溜まっている不満を出し合って膿を出し切ってしまいましょう。
腹を割ってお互いの不満を話すことで今後お互いにどうやって連携して仕事をしていくかを話し合う機会が作れるからです。
- 看護師は介護士に指示を出すときの偉そうな命令口調を辞めてほしい。
- 介護士は指示を出したらきちんとそれに従ってほしい。
など、一度腹を割って話せばお互いの誤解が解けたり反省しあったり譲歩しあったりなどができる良い機会になります。
看護師から見下されないように良い人間関係を築いていくには自分は高齢者の生活を守るチームの一員である自覚を持ち、協力プレーを意識しましょう。
介護はチーム一丸となって高齢者の支援をする仕事です。
その中でチームワークを意識せず自分勝手に行動していては看護師から見下されたり文句を言われたりするのは当然です。
ですが、チームワークを意識して仕事を行うことができれば看護師と良い人間関係を作りつつ良いチームのメンバーとして仕事ができるようになっていきます。
看護師から頼られるチームの一員になるために重要なのは
- 自分の介護の仕事に責任を持ってやる
- 丁寧なケアを心がけることで事故や皮膚トラブルを予防して看護師への負担を減らす。
- 感染対策をしっかりと行って利用者さんの健康を守り看護師への負担を減らす。
- 看護師が処置をする際のサポートや準備を買って出る。
などが重要です。
よしあき
サッカーでも自分の役割を無視して自分勝手なプレーをすればチームメイトやサポーターからも嫌われてしまいますよね。
そうならないように、自分は介護施設の仲のチームの一員であることを自覚して看護師と協力プレーを心がけていきましょう。
そうすればお互いに気持ちよく仕事絵尾することが出来るようになります。
他にも介護施設での人間関係で悩まない方法はいくつもあります。
こちらの記事にすべてまとめてありますのでぜひご自身に合った方法を試してみてください。
悩める介護士
こんな風に悩んでいる方はいませんか?
確かに介護施設は・・
- 人手不足で常に忙しく介護職員のストレスが溜まりやすい
- パワハラを見て見ぬふりをする風土がある所も存在する
- 閉鎖的な空間で外から中の様子が見えない
- 相談窓口を設置している法人は少ない
などいじめやパワハラが起こりやすい環境だと言えます。
ですのでいじめやパワハラかもと思ったら以下の方法を実践していきましょう。
- まずは自分のメンタルを最優先に考えよう
- 上司にいじめやパワハラについて相談しよう
- 上司でもダメなら第三者機関に相談しよう
まず一番大事なのは自分自身のメンタルをしっかり守ること。
これが最重要です。
無理をして仕事をし続けてしまうと・・。
- うつ病などの病気にもなってしまう。
- 仕事ができなくなってしまう。(収入が減る)
- プライベートも楽しめない。
- 余計な出費が増える。
などの不利益を被ってしまうからです。
自分のメンタルを守る方法としては・・。
- 科学的に正しいストレス解消法を実践する。
- 転職も視野に。無理をして働き続けない。
などが考えられます。
\正しいストレス解消法/
\今の施設で働き続けるか迷ったら/
これらの記事を参考に自分のメンタルを守りながら行動するように心がけましょう。
看護師からのいじめやパワハラで悩んでいるのであれば上司に相談するのも一つの有効な方法になります。
とはいえ上司も忙しいでしょうから、相手の時間を確保しつつ限られた時間で自分が悩んでいることをどれだけ上司に伝えられるかがキーになります。
詳しい上司への相談の仕方は以下の記事を参考にしてください。
悩める介護士
上司でも解決できなかったり非協力的であった場合は第三者機関に相談する必要が出てきます。
外部に相談する際はいじめやパワハラの証拠を押さえておくと話がスムーズに進みます。
ですので
- 詳細なメモ
- 録音データ
- 目撃者を押さえておく
などの準備を進めておきましょう。
これは厚生労働省が発信している情報ですので信ぴょう性が高いです。
いじめ・嫌がらせと感じたら、その状況を記録しておきましょう。録音など出来ればいいですが、その場の状況が分かるメモがあれば、人に説明するのが容易になります。記憶に頼って被害状況を説明する場合、相手になかなか伝わりません。
厚生労働省徳島労働局
日時や周りに誰が居たかなど詳しいほど信憑性が高まります。記録、日記、遺書などが裁判の証拠として採用されることがあります。
つまりメモを取るときは『どの看護師に言われたか・何を言われたか・いつ言われたか(日付)・周りに誰がいたか』これらをメモしておくのが良さそうです。
よしあき
次に集めた証拠を持って介護施設外の第三者に相談をしに行きましょう。
具体的な相談場所は以下の通りです。
もちろんこちらは無料で対応してくれます。
また、あなたのプライバシーは守られるので周りに相談したことがバレる事もありません。
予約も不要です。
もしあなたが第三者に相談したと疑われて不利益を被ったり問い詰められてもその行為は法律で禁止されています。
ですのであなたは100%完全に守られる立場にいるので安心してください。
\いじめやパワハラについて詳しく知りたい/
今回の記事で一番お伝えしたかったことは
『介護士を見下すような嫌な看護師でも理解したり自分を改善していけるように努力してみよう』
ということ。
具体的には・・。
- 看護師に見下されないようにプロ意識を持って介護を行う
- 看護師から指摘されたことは一度飲み込んで反省すべきところは反省する
- 報連相を小まめに行いたくさんコミュニケーションを取る
- 職種が違うので考え方も違うということを理解する
- 介護士と看護師がお互いに不満が溜まっていることを話す機会を設ける
- お互いが高齢者のためという目的に向かっているチームだと考える
- 介護施設の人間関係で悩まない知識を身に着けよう
これらを地道に実践していけば、嫌だった看護師と人間関係が良くできたり気持ちよく働けたり自分の成長にも繋がるなど良いことだらけです。。
ですのでぜひ小さなプライドは捨てて嫌な看護師さんと信頼関係を構築していきましょう。
以上
最後まで読んでいただきましてありがとうございました。
よしあき